超絶不運少女1 ついてないにもほどがある!

 

 今年5月にスタートした青い鳥文庫の新シリーズです。


 作家名をどこかで見た気が、と思ったら、以前紹介した『ユリエルとグレン』の作者でした。

 講談社児童文学新人賞佳作でデビューし、昨年児童文学者協会新人賞を受賞、いよいよ青い鳥デビューと、児童書作家として順調に歩んでいるようです。

 

 小学6年生の女の子・花は、ことあるごとに災難がふりかかる不運体質。逆にラッキー体質の親友・蜜や、幼なじみでクールな男子荒野に助けられつつ、明るく元気でクラスを盛り上げる人気者です。

  しかし花と蜜のこの体質は、死神が実験のために仕組んだものだったーーということが、プロローグで語られています。異世界に運命を左右される女の子のお話、このシリーズ読者の好奇心をくすぐる設定です。

 

 そのうえ運が悪いことを気にせず、ひたすら前向きな花は、死神の思い通りにはならない予感。人間界に忍び込んだ死神との関係も面白なっていきそうです。花が恋愛体質ですぐにイケメンにひとめぼれとか、逆に花に思いを寄せる同級生ライバルとか、小学生的な恋愛要素もあり、エピソードのバリエーションも広がりそう。高学年女子にはツボがたくさんあるのでは。

 名作の新訳やヒット作の新書化、ノベライズ作品などが多い児童書新書の中で、青い鳥文庫は新しい作家や、書き下ろしのシリーズが次々出てきていますね。出版社ごとの傾向が見られるようで、興味深く観察しています。

(makio)


『超絶不運少女1 ついてないにもほどがある!』
石川宏千花/著 深山和香/絵
講談社青い鳥文庫 2011年5月