十五少年漂流記 (波多野完治訳)

 日本人なら誰もが知っている「十五少年漂流記」ですが、フランス人は意外と知らない人、多いんですよ。

日本人って少年に過酷な試練を与える話が好きですよね。
ガンダムのアムロ・レイしかり、エヴァンゲリオンの碇シンジ君しかり。
子どもを決して子ども扱いしない。そんな日本の伝統は大事にしないといけません。

そして読み聞かせは是非、波多野訳にしましょう。
何より日本語が素晴らしいのです! 淀みない名調子に、自分の朗読スキルがアップしたかのような錯覚を覚えるほど。
さすが文章心理学者だけのことはあります。

翻訳ものって「日本語として、これってどうなのよ!〜」という文章が多くてイラッとします。この文章、どこへ行きたいの? 聞いてる子どもも「?」なら 大人も「??」。
冒険はお話の中だけで十分ですよね。

子どもが最初に出会う物語にふさわしい「美しい日本語」。
是非、親子で味わってほしい名作です                                                           (山本文子)


『十五少年漂流記』ジュール・ヴェルヌ (著), 波多野 完治 (翻訳)

新潮文庫