穴-HOLES-

最初なので、私の一番好きな本をご紹介します。


災難にもいろいろありますが
「まずいときにまずいところにいたために災難にあう」
コレ、なかなか最悪では?と思います。
あなたならそんなときどうしますか?

 

「あんぽんたんのへっぽこりんの豚泥棒のひいひいじいさんのせいだ!」
というジョークを言う
のがスタンリー・イェルナッツの家で代々続いているんです。
彼は4世だからこのジョークはすくなくとも4代続いたジョークなわけ。

しかし、そんな言い訳も通用しないほど

スタンリーの現在の状況は極めつけにマズイ。

有名な野球選手のスニーカーを盗んだという無実の罪で
刑務所の代わりにグリーン・レイク・キャンプに行くことになっちゃった。

グリーン・レイク・キャンプってなに?
悪いことをした少年たちがいくキャンプ。
いったいなにをするところ?
毎日ひとつずつ、穴をほるのさ。
雨が降ったことがない硬い地面に
ひとりがひとつずつ。それが毎日のノルマ。

人里離れていて
毎日天気はカラカラで
黄斑トカゲなんていうサソリなんか目じゃない猛毒持ちの生き物がいる。
一緒に過ごす少年たちは…
ここが刑務所よりはいいから来てる、なんてとこにいるんだもの
言うまでもないよね★
そんなグリーン・レイク・キャンプ。

そこでスタンリーが過ごした間の物語。

文章はわりにシンプルだけど味があるうえキレがいい。
要素も成長あり、友情あり、ラブストーリーあり、サスペンスありとてんこもり。

メインストーリーの間にちらばっているサイドストーリーは
面白いけれど一見関係なさそうにみえる。
でも、それが最後に近づくにつれて
ジグソーパズルのようにどんどんはまっていく快感。
そりゃもう、一気読みするしかないでしょ。

こんなオトクな要素たっぷりの本が面白くないわけがない!
ということで、出版当初は児童書でしたが
現在は講談社から文庫になって出ています。

これから来る暑い季節に
冷たいモノをそばに置いて読むもよし
いろいろガマンして暑いまま
グリーン・レイク・キャンプ風の環境で読むもよし。

小学校高学年くらいから大人まで
男女問わず楽しめる1冊ですので
ぜひ、お手元にどうぞ!

                                 (しろいまちこ)

 

 『穴 HOLES』ルイス・サッカー著 幸田敦子訳

 講談社ユースセレクション講談社文庫